カラオケで歌うとき、サビの高音がきれいに出ると「上手いな~」と思われますよね。
しかし、頑張って高音を出そうと思っても高音が苦しい、高い声を出すと苦しくなるという方は多いのではないでしょうか。
高音のサビ部分で苦しそうな声になってしまうと一気に盛り下がってしまいますよね。
そこで今回の記事では、カラオケで高音が苦しくなる時の対処法を考えていきたいと思います。
高音を出すとき苦しくなる理由を踏まえて、苦しくならない方法をご説明したいと思います。
カラオケで高い声を出す時には「力を入れない」「息をコントロールする」「裏声で歌う」という方法が効果的です。
このようなポイントをおさえると意外と楽に高音が出せるようになるでしょう。
カラオケで高音が楽に出せるとサビが上手く歌えたり、歌える曲が増える、点数がアップするなどメリットがたくさんありますので、ぜひ試してみてくださいね。
カラオケ高音が苦しい理由は「無駄な力」「多すぎる息の量」
カラオケでサビの高音部分になると息が苦しい、高い声が苦しいという方は多いでしょう。
盛り上がって歌いたいサビの部分で苦しくなると気持ちよく歌うことができません。
高音が苦しいと、音程が合いにくくなったり、途中で喉が痛くなってしまうなど、ネガティブなことばかりですよね。
中音や低音は比較的スムーズに出せるのに、どうして高音は息が苦しくなるのでしょうか。
その原因は「無駄な力が入っている」「息を吐きすぎている」ことが考えられます。
まずはこの問題から考えていきたいと思います。
カラオケで高い声が苦しい理由①:無駄な力が入っている
高音が苦しい理由として、無駄な力が入っていることが考えられます。
中音や低音はスムーズに発声できても、高音は出すのが難しいというイメージが強いため、どうしても力んでしまうのです。
力を入れた方が高音が出やすいと思って、気合を入れる方もいるでしょう。
しかし無駄に力が入るほど高音は出にくくなるため、さらに力を入れて苦しくなってしまうでしょう。
力が入る部分は喉、舌、顎と多岐にわたります。
これらの部分に力が入るとどのような状態になるのか、そのメカニズムをご説明していきましょう。
喉に無駄な力が入っている
高音が苦しいと感じる時に、一番苦しい部分は喉でしょう。
喉が苦しい場合、無駄な力が入ることで「ハイラリンクス」の状態になっていることが考えられます。
高音で苦しくなったとき、喉仏を触ってみてください。高い位置に移動していませんか?わかりにくい方は、喉仏を触ったまま「あ~」と発声し、ドレミファソラシドと徐々に音程を上げてみましょう。
苦しいほどの高音になると、喉仏は上がっていると思います。
この喉頭、いわゆる喉仏が高くなることを「ハイラリンクス」(highlarynx)と言います。
high=高い、larynx=喉頭という意味で、キンキンとした硬い声、甲高い声になるのが特徴です。
ハイラリンクス状態は必ずしも悪いものではなく、敢えてハイラリンクスで歌う歌手もいます。
しかし、ハイラリンクス状態は喉に力が入り過ぎている状態のため、喉が痛くなったり声が裏返るなどのトラブルを起こしてしまうのです。
舌に無駄な力が入っている
歌うときに舌の動きを意識する方は少ないと思いますが、高い声で息が苦しい場合、舌にも無駄な力が入っていることが考えられます。
舌は、発声のために大事な器官の一つです。
舌は、前方の自由に動かせる部分「舌体」と、その後方にある部分「舌根」が繋がっています。
舌の筋肉は意外と広範囲に及ぶため、周辺の筋肉にも影響を与えています。
特に喉は舌と繋がっているため、舌に無駄な力が入ると喉への負担になってしまうというわけです。
高音を出そうとすると舌が上がってしまう場合は、舌に無駄な力が入っていると言えます。舌が上がることで喉が閉まり、いわゆる喉声になっている状態ですね。
喉声は喉を締め付けて発声するため、声帯や気管支が擦れて喉が苦しくなる原因になってしまうのです。
顎に無駄な力が入っている
高音で苦しくなる場合、顎に無駄な力が入っている可能性もあります。
カラオケで歌っていて高音の部分になると、自然と顎が上がっていることがありませんか?
高い音を出そう、息をたくさん出そうとすると顎が上がりやすくなります。
顎を上げたほうが高音が出ると思って、敢えて顎を上げている方もいるでしょう。
しかしこれは逆効果と言えます。
顎を上げると首の皮膚が引っ張られ、喉にも無駄な力が入ってしまうことになり、余計に苦しくなるのです。
高音を歌っているときに、顎の裏を触ってみてください。硬くなっている場合は、顎に力が入っているでしょう。
このように喉、舌、顎に余計な力が入ることで、高音を出すときに苦しくなるというメカニズムがおわかりいただけたと思います。
サビで高音を出すとき、喉仏が上がっていないか、舌が上がっていないか、顎の裏が硬くなっていないかチェックしてみてください。
該当する場合は、その部分が力んでいるために苦しくなっている可能性が高いですね。
カラオケで高い声が苦しい理由②:息を吐きすぎている
カラオケで高音が苦しい理由として、息を吐きすぎていることも挙げられます。
高音を出すときには、気合を入れて息を強く吐く方は多いです。
声を大きく出すことで、勢いで高い声が出そうなイメージがあるかもしれませんね。
また、高音部分に限らず、普段から大きな声なので、無意識に高音部分でも大きな声を出しているケースもあります。
いずれにしても大きな声を出すことで息を吐きすぎていると、喉の負担になり苦しくなってしまうのです。
息を吐きすぎた状態で高音を出し続けていると、喉を傷める原因にもなってしまいます。
ここまで、カラオケで高音が苦しい場合の理由として、喉、舌、顎に無駄な力が入っていること、息を吐きすぎていることをお伝えしてきました。
高音のサビ部分でいつも息が苦しくなるという方は、この2つのことが原因であることが考えられます。
次の章では、この2つの問題を解消するための「カラオケで高音が苦しくならない方法」を解説しましょう。
カラオケで高音が苦しくならない方法を解説!「力を抜く」「息の量を一定にする」
カラオケで楽に高音を出すためには、苦しくなる原因である「無駄な力」「吐きすぎている息」をコントロールすることがカギになります。
ここからは、「力を抜く」「息の量を一定にする」という解消法を解説します。
すぐにできる具体的な方法をお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
高音が苦しくならない方法①:力を抜く
高音を出そうと思うと、意識的、無意識的に力が入る方が多いですが、高音ほど力を抜く必要があります。
ただ何となく力を抜くのではく、力が入りやすい部分である喉、舌、顎の3つをピンポイントで意識すると良いでしょう。
1つずつ詳しくご説明しますね。
喉の力を抜く練習法
喉の力を抜くためには、「喉を開いた状態」で高音を出すことがポイントです。
喉を開くことで、声が通る道、喉の奥の声を響かせる部分が確保できるので高音が出やすくなります。
しかし、「喉を開くってどんな状態?」と思いますよね。
喉が開いた状態としてわかりやすいのは、あくびをしたときの口です。
あくびのときは喉がグアッと開いた状態になりますよね。
これが喉が開いた状態になりますので、体に覚えさせましょう。
以下のような方法で練習しましょう。
・ステップ①:口を軽く開く
・ステップ②:あくびをするように「ファ~」と息を吐く
声ではなく息を吐くだけにしましょう。
・ステップ③:「ファ~ア~」と発声する
「ファ~」は息を吐くようにして、「ア~」はしっかり声を出します。出しやすい音程でOKです。
・ステップ④:出しやすい音程の「ア~」から徐々に音程を上げていく
音程が上がっても、はじめの「ファ~」のあくび口をキープすることがポイントです。
このように、あくび口のまま、「あくびのファ~」から徐々に高音の「あ~」に変えていきましょう。
このようなトレーニングにより、「喉の力が抜けた状態」、かつ「高音が出ている状態」にすることができます。
この2つの状態を体に染み込ませるように何度も練習しましょう。
こちらの記事「喉を開いて歌う練習法」では、さらに詳しく喉を開くことに関する解説をしておりますので、ぜひ合わせてご覧ください。
舌の力を抜く練習法
舌の力を抜くためには、舌の筋力を鍛えた上で高音を出すことがポイントです。
高音を出そうとすると自然と舌に力が入り上がってしまう方が多いでしょう。
日本人は特に舌の筋肉が弱いため、舌が上がりやすいとも言われています。
そのため、舌の力を抜くためには、舌の筋力をアップさせるトレーニングが効果的になります。
さらに、舌が下がる感覚を体で覚えることで舌の力を抜くことができるでしょう。
この2つの具体的な方法をご説明します。
・①舌の筋力アップ「あいうべ体操」
舌の筋力アップには、口の体操である「あいうべ体操」がおすすめ。
「あ~」「い~」「う~」と発声し、最後に「べ~」と発声するだけのシンプルな方法です。
「あ~」「い~」「う~」のときは口を大きく開き、「べ~」のときは舌を思い切り突き出して下に伸ばすのがポイント。
「あいうべ」の1セットは5秒程度、1分で10セットを目安に繰り返します。
1日30回を目安にトレーニングしていくと、舌の筋力が鍛えられるでしょう。
お風呂に入っている時や料理をしている時など、何か作業をしながらでもできるトレーニング方法なのですきま時間にやってみてくださいね。
・②舌が下がる感覚を覚える「飴玉イメージ」
次に、舌が下がる感覚を体に覚えさせていきましょう。
舌の上に飴玉を乗せているイメージで歌うと、舌が下がる感覚がわかりやすいのでおすすめです。
鏡を見ながら、舌の上に大きな飴玉が乗っているイメージをしてみましょう。
その飴玉を落とさないように歌うと舌が下がったまま歌い続けることができますよ。
実際に飴玉を置いて歌うと、誤って飲み込んでしまう恐れがあるので、あくまでもイメージで練習してくださいね。
はじめから高音の多い曲で練習すると舌が上がってしまいますので、高音が少ない曲や歌いやすい曲で練習し、確実に飴玉を落とさないイメージで歌えるように練習しましょう。
それができるようになったら、高音のある曲で練習すると良いですね。
このように、舌の筋力をアップさせる練習、舌を下げて歌う練習をすることで、「舌の力が抜けた状態」、かつ「高音が出ている状態」がわかってくるでしょう。
こちらの記事「カラオケの舌トレーニング方法」では、もっとさまざまな角度から舌トレーニング方法をご紹介していますので、ぜひご覧ください。
顎の力を抜く練習法
最後に顎の力を抜く練習方法をご紹介しましょう。
顎の力を抜くためには、顎を引いて高音を出すことがポイントです。
ちなみに、サビの高音部分になると顎や顔を上げて歌う歌手もいますが、これは高音を出すために顎を上げているのではなく、盛り上げるための表現方法です。
プロの歌手はどんな姿勢でも喉を開いて歌うテクニックを持っているため、顎を上げても伸びやかな高音を出すことができるのでしょう。
高い声を楽に出すためには、顎を上げるのではなく「顎を引く」ことを意識してくださいね。
軽く顎をひくための「風船を使った練習法」
顎を引くとき、引きすぎないことがポイントです。
顎を引きすぎてしまうと、顎が上がるときと同じように喉が閉まってしまうからです。
喉が閉じないように「軽く引く」ことがポイントです。
どうしても顎が上がってしまう、もしくは意識すると引きすぎるという方におすすめなのが、「風船を使った練習法」です
風船を顎の下に挟み、その風船を落とさないように歌う、これだけです。
風船を落とさないためには、顎で支えなくてはいけないので、顎が上がることを阻止できます。
また風船を割らないようにする必要もあるので、顎を引きすぎることも防ぐ効果もあります。
まさに一石二鳥の練習法ですね。
はじめは歌いやすい音程の曲で練習し、風船を落とさずに歌えるようになってきたら、高音の曲の練習をしていきましょう。
風船は100均でたくさん入ったパックを購入できますので、ぜひ試してみてくださいね。
「顎の力が抜けた状態」、かつ「高音が出ている状態」がわかってくるでしょう。
このような方法で、喉、舌、顎が力が抜けた状態のまま高音を出す感覚が掴めてくるでしょう。
力を入れないようにしようと頭ではわかっていても、ついつい力んでしまうものです。
今回ご紹介した方法で、頭で考えるのではなく、力を抜く感覚を体に覚えさせることができます。
自然と力が抜けて、スムーズに高音を出せるようになるでしょう。
高音が苦しくならない方法②:息の量を一定にする
高音になると、意識的もしくは無意識のうちに大声になり、息の量が多くなっていることがあります。
しかし、高音も低音も息の量は一定にすることでスムーズな発声ができます。
高音を楽に出すためには、息を吐きすぎないように一定にすることが大事です。
そのためにおすすめしたい練習法は「息をコンロトールするトレーニング」「裏声で歌うトレーニング」です。
詳しくご説明しましょう。
息の量をコントロールするトレーニング
高音を出すためには息の量を一定にする必要があります。
しかし、高音になると無意識のうちに息を吐きすぎてしまいますよね。
そのため、息の量をコントロールできるようにする必要があるのです。
以下のような3ステップで練習してみましょう。
・ステップ①:自分の息の量を知る
息の量をコントロールするためには、自分で息の量を把握する必要があります。
まず、両手で口を覆います。
そのまま「あ~」と発声すると手のひらで息の量を確認しましょう。
はじめは「あ~」と低い声を出し、徐々に音程を上げていきます。
高音になるほど、手のひらに当たる息が多くなれば、息を吐きすぎているということになります。
・ステップ②:高音になっても息の量が変わらないようにする
高音になるほど息の量が多くなると感じたら、手のひらで息の量を感じながら、高音になっても息の量が変わらないように意識していきましょう。
この方法で、高音になっても息を吐きすぎないようにコントロールすることができるようになります。
このときポイントは、あまり口を大きく開けないということです。
口の大きく開くと力が入りやすくなり、息の量が増えがちになるからです。
口は控えめに開けて発声すると、高音でも吐きすぎない感覚を掴みやすくなりますよ。
このような方法で高音になっても低音と同じような息の吐き方を覚えることができると、高音で息を吐きすぎて苦しくなることがなくなるでしょう。
裏声で歌うトレーニング
息を吐きすぎないような息の量を一定にするためには、「裏声」で歌うという方法もあります。
裏声なら息を吐きすぎて大声になる心配がないので、息の一定にしやすくなるでしょう。
裏声ではなく実声で高音を出したいという方も、まずは裏声で楽に高音を出す感覚を覚えることが大事です。
裏声で高音と歌うためには、以下のような「ため息」を利用した練習がおすすめです。
・ステップ①:ため息をつく
地声のまま、ため息をつきます。
このとき「は~あ」という大きなため息ではなく、「はぁ」という短いため息をイメージしてください。
・ステップ②:音程を上げていく
地声のため息のまま、徐々に音程を上げていきます。
「はぁ(ド)」→「はぁ(レ)」→「はぁ(ミ)」→「はぁ(ファ)」と徐々に音程を上げていくと、裏声に切り替わるでしょう。
楽に高音が出せる感覚がわかると思います。
裏声は個人差があるため、このような方法で意外と簡単に裏声が出せる方もいますが、なかなか感覚を掴めない方もいるでしょう。
その場合は、「ミッキーマウスの声」「スーパーマリオの声」「ふくろうのホーホーという鳴き声」などの真似をして出してみるのもおすすめです
このように「息の量をコントロールする」「裏声」のトレーニングで息の量を一定にしながら高音を出す感覚がわかってくると思います。
その上で、カラオケでサビの高音部分を歌ってみると、楽に高音が出るようになるでしょう。
高音が苦しくなくなるとカラオケがもっと楽しくなる!楽に高音を出せるメリット
ここまで、カラオケ高音が苦しい理由である「無駄な力」「多すぎる息の量」を解消する方法として、力を抜く方法や息を一定にする方法をお伝えしてきました。
もちろん個人差はありますが、ここまでご紹介した方法で、だいぶ高音が苦しくなくなるでしょう。
最後に、楽に高音を出せることで得られるメリットをお伝えしたいと思います。
- サビがを上手く歌えるようになる
- 声が裏返って恥ずかしい思いをしなくなる
- カラオケ点数アップが期待できる
- 長時間歌えるようになる
- 歌える曲が増える
サビの部分に高音が入っている曲は多いですよね。
高音が楽に出せるようになると、サビの盛り上がる部分の高音がうまく出せるようになるのが大きなメリットと言えますね。
声が裏返ったりかすれたりして恥ずかしい思いをすることもなくなるでしょう。
また、高音の音程が安定することで、カラオケ点数がアップするという嬉しい効果も期待できますね。
さらに、高音が苦しいとたくさん歌うことができませんが、楽に出せるようになると、長時間カラオケで歌って楽しんだり練習することもできるでしょう。
今まで諦めていたキーの高い曲にも挑戦できるのも嬉しいメリットと言えますね。
高音が苦しくなくなることで、このようにさまざまな利点がありますので、少し練習に時間がかかっても、ぜひトレーニングしてくださいね。
本気でカラオケが上手くなりたい人必見
カラオケが下手で悩んでいいませんか?実は大勢の人が失敗した経験を持っています。カラオケは趣味に留まらず仕事やコミニュケーションで活躍するスキルの一つですよね。
少しでも上手になるにはミュージックスクールは有効で最短で効果を出す有力は方法。ただ今では多くのスクールが有り何処で学べば良いか迷う事でしょう。
当サイトで厳選したすすめのスクールを紹介していますのでご参照ください[下記記事より]
友人や同僚などとカラオケに行ったとき、歌が上手い人はとても魅力的ですよね。 恋人同士の場合も、歌が上手いとより素敵に見えるもの。逆に歌があまり上手くないと、それだけで魅力が半減してしまうかもしれません。 「歌がうまくなりたい」「[…]
カラオケで高音が苦しい方は対処法を考えると楽に出せるようになる
今回はカラオケで高音を出すのが苦しいという問題について解説してきました。
高い声を出すと苦しい、息が苦しくなる原因は、力が入り過ぎている、息を吐きすぎている場合が多いです。
力を抜く方法、息を一定にする方法を練習することで、サビの高音でも楽に出せるようになるでしょう。
今回ご紹介した喉、舌、顎の力を抜くトレーニング、息の量を一定にするトレーニング、裏声トレーニングをすることで、徐々に高音を楽に出せる感覚が掴めてくるはずです。
高音が楽になるとサビが上手く歌えたり、点数アップや歌える曲が増えるなどメリットばかりですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。