カラオケできれいな裏声を出せると、高いキーの曲でもうまく歌うことができますよね。
裏声は表現力の幅を広げることができるテクニックでもあります。
しかし、「裏声の出し方がわからない」「裏声を出そうとすると声がかすれてしまう」という方は多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、カラオケでかすれる事のないきれいな裏声を出す方法を解説したいと思います。
裏声(ファルセット)を出すためには「裏声について理解する」「ため息のイメージで裏声を出す」「頭のてっぺんから声を出すイメージで裏声を出す」「息の量をコントロールする」「喉に力を入れずに歌う」「裏声に慣れる」の6ステップが大切です。
この方法でカラオケで裏声が出せるようになると、歌える曲がぐんと増えるでしょう。
表現力もアップするので、ワンランク上の歌を披露できるようになりますよ。
カラオケ裏声の出し方がわからない!裏声がかすれる!3つの理由
地声だけでなく裏声も使いこなせると、カラオケでさまざまな曲を歌うことができますよね。
でも、実際に歌ってみると地声のような声になってしまったり、裏声がかすれてうまく発声できないという方も多いでしょう。
その理由は、以下のようなことが挙げられます。
裏声(ファルセット)のイメージがわからない
裏声がうまく出せない場合、そもそも裏声がイメージできていない人も多いでしょう。
裏声を出しているつもりでも、実は地声になっていることもあります。
地声と裏声はそもそも出し方が違いますが、その違いがよくわかっていないと、裏声を使いこなすことができません。
息が不安定になっている
また、裏声はなんとか出せていても、声がかすれる人も多いです。
裏声は小さな声ではありますが、かすれてしまうのはきれいな裏声とは言えません。
かすれてしまう理由は、息の量が不安定になっているからでしょう。
裏声を出すためには、少なすぎず多すぎない息の量にすることが大事なのですが、それができていないとかすれ声になってしまいます。
力んで発声している
裏声を出そうと思うと、無意識のうちに余計な力が入っている方も多いでしょう。
力んで発声するときれいな裏声にはなりません。
苦しそうなかすれ声になってしまうと、聞き苦しい歌になってしまいます。
このように、そもそも裏声がイメージできていない、または裏声を出しているつもりでも、息が不安定でかすれ声になったり、力んで発声しているためにうまく発声できていない方は多いです。
まずは、裏声をしっかり理解すること、裏声をイメージすることからはじめましょう。
その上で、息の量をコントロールする、喉に力を入れないように歌うと、きれいな歌声が出しやすくなります。
次の章で詳しくご説明しましょう。
カラオケ裏声(ファルセット)の出し方を解説!裏声マスターのための6ステップ
カラオケできれいな裏声を出せる人もいますが、いまいちきれいに出せない、かすれる、そもそも裏声を出せているかわからない…という方は裏声を出す練習をしましょう。
裏声が上手く出せない理由は、「裏声のイメージでがわからない」「息が不安定になっている」「力んで発声している」ことが考えられます。
これを解消する方法は、以下の6つです。
- ステップ1:裏声について理解する
- ステップ2:「ため息」のイメージで裏声を出す
- ステップ3:頭のてっぺんから声を出すイメージで裏声を出す
- ステップ4:息の量をコントロールする
- ステップ5:喉に力を入れずに歌う
- ステップ6:裏声に慣れる
この6ステップで、かすれないきれいな裏声を目指しましょう。
1つずつ詳しくご説明していきますね。
ステップ1:裏声について理解する
まずは「裏声(ファルセット)のイメージがわからない」を解消するステップです。
裏声が上手く出せない人の場合、「なんとなく裏声を出そうとしている」ことが多いです。
なんとなくイメージだけで裏声を出していても、上手く出せないでしょう。
裏声とは何かを知ることが大切ですね。その上で、裏声を出すコツを掴めば、もっと楽に出せるようになります。
まずは、裏声を理解することからはじめる必要がありますね。
そのためには、地声と裏声の違い、さらに、裏声の中のファルセットとヘッドボイスの違いについておさせておくと良いでしょう。
裏声とは地声が裏返った声
地声との違いを知ることからはじめましょう。
裏声だと思って歌っていても、実は地声という方も多いです。
地声とは、普段話している時の声です。これはみなさんわかりますよね。
地声で音程を上げていくと、ある時点で声が裏返ります。この地声が裏返った声が裏声です。
地声だけで出せる高音は限られていますが、裏声なら地声よりも高い声が出せるようになるため、高いキーを歌いこなすためには、裏声の習得が大事になります。
裏声と地声の違いは声帯の動きにある
もう少し、裏声と地声の違いを深掘りしてみましょう。
裏声と地声の違いは、声帯の動きにあります。
地声が出ている時は、喉にある声帯と声帯粘膜という部分が一緒に振動しています。喉に力が入っていない状態ですね。
一方、裏声が出ている時は、声帯の筋肉は少し固くなった状態で動かず、声帯粘膜だけが振動している状態です。
地声よりも喉の力が入っている状態です。
試しに、地声で「ほ~」と発声してみてください。
何かに関心して「ほ~」という感じが良いですね。
次に、フクロウの鳴き声を真似て「ほ~」と発声してみてください。
フクロウの鳴き声を真似ると、裏声になるでしょう。
この時、地声の「ほ~」よりも、裏声の「ほ~」のほうが、首に力が入るのを感じると思います。
声帯や声帯粘膜の動きをコントロールするの難しいですが、ざっくりと「裏声=喉が固くなる」ということを理解しておいてくださいね。
裏声にはファルセットとヘッドボイスがある
さらに裏声の理解を深めるために、2種類の裏声についてお話ししましょう。
裏声には、ファルセットとヘッドボイスという2種類があります。
日本では「裏声=ファルセット」と言われる場合もありますが、正確には、ファルセットは裏声の1つです。
・ファルセットとは
ファルセットとは、息漏れの多い弱々しい裏声のことです。
大きな声が出しにくく、頼りない声になりますが、儚さや切なさなど繊細な表情を出すことができる魅力的な声です。
また、出しやすい裏声なので、コツを掴めば比較的すぐにマスターできるでしょう。
EXILEのボーカルのATSUSHIさんは、ファルセットが非常に上手いアーティストの一人です。
「もののけ姫」の米良美一さんのファルセットも素晴らしいですね。
・ヘッドボイスとは
ヘッドボイスとは、息漏れの少ない芯のある裏声のことです。
ヘッドボイスがマスターできると、高音部分でも力強い歌い方ができるようになります。
ファルセットよりも大きな声を出しやすいのが特徴です。
地声よりも高音が出しやすく、ファルセットよりも力強い声が出せる魅力的な声です。
ファルセットよりも習得が難しい裏声ですが、出せるようになると歌える曲が一気に増えるでしょう。
高音でシャウトするときに使われるのもヘッドボイスです。
ヘッドボイスがイメージできない方は、安田大サーカスのクロちゃんを思い出してください。「クロちゃんです!」というあの高い声がヘッドボイスです。
ヘッドボイスを出すためには、ファルセットをうまく出すことが前提になりますので、今回の記事では、ファルセットの出し方を中心にお話していきたいと思います。
ステップ2:「ため息」のイメージで裏声を出す
裏声について理解ができたところで、実践編に移っていきましょう。
次も「裏声(ファルセット)のイメージがわからない」を解消するステップです。
裏声がイメージできない方は、「ため息」でイメージを掴むのがおすすめですよ。
ファルセットは、ため息の感覚とよく似ています。
小さなため息ではなく「は~あ」と大きなため息をついてみてください。息だけではなく声も混ざっているため息です。
これが裏声のイメージを掴むのにピッタリです。
こんなふうに練習してみましょう。
- たっぷり息をを吸い込みましょう。
- 「は~」と大きなため息をつきます。
- もう一度息を吸い込んで、ため息に少し声を混ぜて「は~」と発声します。
- さらに息を吸い込んで、「あ~」と声だけで発声します。
このようにして、ため息→息がもれている裏声→裏声と変化させていくと、裏声が出しやすくなります。
この時、先ほどご説明したように、地声よりも喉が少し固くなっている感覚も感じてくださいね。
ステップ3:頭のてっぺんから声を出すイメージで裏声を出す
次も「裏声(ファルセット)のイメージがわからない」を解消するステップになります。
頭のてっぺんから声を出すイメージで歌うことで、裏声の感覚を掴んでいきましょう。
地声を出す時には、お腹から声が出ている感じがすると思います。
一方、裏声は、頭のてっぺんから突き抜ける感じになります。
この「声がどこから出るか」をイメージするだけで、きれいな裏声を出しやすくなりますので、ぜひ試してみてくださいね。
頭のてっぺんから声を出す感覚を掴むトレーニングは、意外と簡単。鼻歌で歌えば良いのです。
鼻歌で歌うと、自然と裏声になり、頭の上から抜ける感覚が掴めます。
このような流れで練習すると良いでしょう。
①鼻歌で歌う
まず鼻歌で「ん~」と歌ってみましょう。
音程は中音ではなく高音。でも、高すぎると無理な発声になるので、まずは出しやすい高音で歌ってください。
声が頭のてっぺんから抜ける感覚を掴みましょう。
②声を出して歌う
次に口を開けて「あ~」と同じ音程、同じ声量で発声しましょう。
喉は息の量を変えずに、鼻歌から口をパカッと開けるだけにしてくださいね。
頭のてっぺんから声が出る感覚がわかると思います。
③鼻歌と声を交互にしながら歌う
次に「ん~(鼻歌)あ~(裏声)ん~(鼻歌)あ~(裏声)」と鼻歌と声を交互にしながら歌ってください。
同じ声の大きさ、音程、響き方をキープしながら繰り返しましょう。
④他の母音も裏声で出してみる
「あ~(裏声)」が上手く出せるようになったら、そのままの音程と声量のまま「あ~い~う~え~お~」と他の母音も出す練習をしましょう。
鼻歌の感覚のまま、常に声が頭の上から抜けることを意識しながら、裏声を出し続けることで、きれいな裏声を出せるようになるでしょう。
他の音に変えて練習するとどんどん慣れていきますよ。
ステップ4:息の量をコントロールする
次は「息が不安定になっている」ために裏声がかすれることの解消法をご説明しましょう。
きれいな裏声を出すためには、呼吸をコントロールすることが重要です。
息が弱すぎるとかすれた声になってしまいます。逆に息が強すぎると裏返ったり、つまった裏声になってしまいます。
裏声を出そうして「弱々しい声になる」「かすれ声になる」「調子はずれな声になる」場合は、息が不安定になっていることが原因でしょう。
しかし、ちょうど良い息の量を出すことは意外と難しいです。
ちょうど良い息の量を出すためには、息をコントロールする必要があります。
そのために大切なのが、発声の基本でもある腹式呼吸です。
腹式呼吸ができるようになると、安定した息を出せるようになり、息の量をコントロールしやすくなります。
腹式呼吸とはお腹の周りの筋肉を使って呼吸する方法です。
胸の周りの筋肉で呼吸する胸式呼吸よりも深い呼吸ができるので、しっかりとした声が出しやすくなります。
腹式呼吸の感覚を掴むための3ステップをご紹介しましょう。
①寝て呼吸する
寝ているときは腹式呼吸になっているため、寝た状態で呼吸すると、腹式呼吸の感覚が掴みやすいでしょう。
腹式呼吸は鼻から息を吸い、その時お腹が風船のように膨れるのが特徴です。
吐く時お腹は凹みます。
寝ながら呼吸をして、このお腹の動きを確認してください。
お腹ではなく胸や肩が動いていたら、胸式呼吸になっているので気をつけてくださいね。
お腹の膨らみと凹みを意識しながら腹式呼吸を練習しましょう。
②立って呼吸する
次に立って腹式呼吸をしてみましょう。
寝て腹式呼吸をした時のようにお腹が動くように練習してください。
胸や肩が動いてしまう時は、再度寝て呼吸をして腹式呼吸の感覚をしっかり覚えてくださいね。
③呼吸に声を乗せる
腹式呼吸ができるようになったら、声をのせる練習をしましょう。
「ふ~」と息を吐く時に、「あ~」と声を出します。
同じ息の量のまま、声をのせるイメージで出すのがポイントです。
胸式呼吸よりも、のびやかな声が出せることがわかると思います。
腹式呼吸は、歌の基本でもあるので、しっかりマスターすると良いでしょう。
腹式呼吸で発声する感覚が掴めたら、毎日練習して、その感覚を体の覚えてさせていくことが大事です。
ちょうど良い息で裏声を出せるようになれば、裏声がかすれることがなくなるでしょう。
腹式呼吸のもっと詳しい練習法は、こちらの記事「カラオケ腹式呼吸のやり方を解説」でまとめておりますので、ぜひご覧ください。
ステップ5:喉に力を入れないで歌う
続いて「力んで発声している」の解消法を見ていきましょう。
高音になると頑張って裏声を出そうとするため、喉に力が入ってしまう方が多いでしょう。
前述したように、裏声は地声をよりも力が入りやすいため、さらに注意が必要です。
しかし、喉に力が入ると声をコントロールできなくなります。
苦しそうなかすれ声になり、音程が合いにくくなるでしょう。
きれいな裏声を出すためには、喉の力を入れないで歌うことが大きなポイントと言えます。
しかし、「喉に力を入れないようにしよう」と思うと、ますます喉に集中してしまうので力が入ってしまうかもしれません。
喉を脱力して歌うためには、喉だけでなく全身をリラックスさせて歌うことが大切。
自然と喉をリラックスさせやすい3ステップをご紹介しましょう。
①歌う前に準備運動をする
カラオケで歌う時は緊張もあるので、裏声ではなくても緊張して声が出しにくくなります。
まず歌う前に準備体操をして緊張をほぐしましょう。
口を大きく「いー」「うー」と開き顔の筋肉をほぐすようにします。
歌いながら力が入りやすいのが肩と首です。肩と首をゆっくり回してストレッチしましょう。
さらに、軽くジャンプすると全身をリラックスさせることができるのでおすすめです。
②姿勢を良くする
姿勢が悪いと、不自然に力んでしまうでしょう。
簡単なことですが、姿勢を良くするだけでぐんと裏声が出しやすくなります。
ピンと背筋を伸ばして立ちましょう。
最も気を付けたいのが、顔の向きです。
高い音になると、頑張って出そうと顔が上を向いてしまいます。
すると喉にも顎にも力が入り、裏声はつまった声になるのです。
顔は真っ直ぐ前にして、目線を少し上にしましょう。声が出しやすくなります。
③体を動かしながら歌う
歌う最中に力が入らないコツがあります。
それは体を動かしながら歌うことです。
軽くリズムを刻むように体を動かすと、体の筋肉がほぐれるので脱力しやすくなります。
バラードの曲だと体が動かしにくいので、アップテンポの曲で体を動かして歌って練習してみてください。
スムーズに裏声が出るようになるでしょう。
このような方法でリラックスすることができれば、きれいな裏声を出せるようになるでしょう。
リラックスして歌うことは、カラオケで上手く歌う基本的な要素でもあるので、ぜひ実践してみてくださいね。
ステップ6:裏声に慣れる
ここまで、裏声を出すイメージを掴む方法、かすれ声にならずにきれいな裏声を出す方法についてご説明してきました。
最後にご紹介するステップは、裏声に慣れるということです。
カラオケで裏声が出せない、かすれてしまうという方の場合、カラオケだけで裏声を出そうと思っても上手くいかないでしょう。
普段は地声で話すことが多いため、裏声に慣れていないからです。
カラオケできれいな裏声を出すためには、ぜひ普段の生活の中で裏声で歌う練習をしていきましょう。
何か作業をしながら歌ったり、お風呂で歌う時には、ここまでのステップを参考にしていただいて、裏声で歌う練習をしましょう。
最近は、自宅でカラオケ練習ができる無料のカラオケアプリもたくさんありますので、そのようなアプリを活用して練習するのもおすすめです。
こちらの記事「自宅練習に最適な無料カラオケアプリ」では、カラオケ練習に最適なアプリをご紹介していますので、参考にしてみてください。
裏声(ファルセット)の出し方をマスターしてカラオケの腕を磨こう
カラオケ上手な人は、きれいな裏声を出すことができます。
裏声が出せるようになると無理やり高いキーを出すのではなく、余裕のある高音が出せるようになるでしょう。
裏声を出せるようになると、より感情表現が豊かな歌い方もできるので、歌える曲の幅もも広がります。
裏声がわからない、出し方がわからない、かすれるという方は、今回ご紹介した6つのステップを試してみてください。
「裏声について理解する」「ため息のイメージで裏声を出す」「頭のてっぺんから声を出すイメージで裏声を出す」「息の量をコントロールする」「喉に力を入れずに歌う」「裏声に慣れる」で、魅力的な裏声をマスターしましょう。